『考えすぎない人の考え方』という本を読んだ。
BOOKOFFで一目惚れして購入。
最近買った本を見返すとどうやら私は考えすぎる人らしい。
そして、それを“どうにかしたい”とも考えているようだ。
この記事では、本書から得た気付きを紹介したい。
決断して行動するだけ。人生はシンプルだ。
どう決めるかより、決めること自体が重要
迷いや悩み。決断に迫られた場面でどう決めれば良いか。
“決断”に関しての面白い実験。
「今、決めかねていること」を書き込み、コインの裏表で判断を決めるという実験を1年間かけて4000人を対象に研究したというもの。
なんと、63%の人がコインの目に従って行動し、さらに、コインの裏表に関係なく、悩みの解決のために何かしらの行動を起こした人は半年後の幸福度が高かったという。
「今決めかねていること」でいちばん多かった悩みが「今の会社を辞めるかどうか」だったらしいのだが、会社を辞めた人も、今の会社でもう一度頑張ろうと決めた人も、いずれの選択をしても幸福度が高いという結果になった。
つまり、「どう決めるか」や「どちらにするか」ではなく、そもそも「決められるか」が重要ということになる。
どんな選択をしても、結果に大差はない。
それよりも決めてあげること。決断すること自体に価値がある。
決断した後は、自動でストーリーは進んでいく。
最善の決断をすることではなく、決断をして「行動」することが、幸福度に関係していることがこの研究から明らかになった。
脳に考えさせない
勉強や作業をするに当たって、カフェ等の施設を利用する人がいる。
これを先の研究に当てはめて考えてみる。
家にいると、いくらでも“考え”られる。
家にいると、「決める」「始める」「腹を括る」といったハードルが高くなる。これらのスイッチが押しづらい。
そこで、場所を変えてみる。
するとどうなるか。ある作業をしにその場に行ったからには、その作業は終えて帰るだろう。
この時、家を出るというイージーステップが既に“始める”行為になっている。
勉強をしに、カフェに向かう。カフェに着いて勉強が捗る。
この時、家を出た時点で「勉強をする」という決断がされ、行動が始まっている。それゆえに、カフェでは作業が捗る。
さらに、幸福感も高くなる。
今日は仕事終わりにもかかわらず、カフェに行って1時間も勉強ができた。
自分としてはたったひとつ「家を出る」というステップを踏んだだけなのに、褒めるべきポイントは多く存在する。
たとえ移動の時間を加味しても、場所を変えて作業した方が効率がいい。
自分の中で、“やった感”も出る。勘違いは大切だ。
デフォルトモードネットワーク
「脳は忙しくしている時よりもぼーっとしている方が2倍のエネルギーを使っている」
これを心理学用語でデフォルトモードネットワークと呼び、何もしていない安静時に活動が活発になる脳の領域が複数あると言われている。
何かに集中することは、それに関係のある部位のみが活発化し、エネルギーが一点集中している状態。
それに対し、ぼーっとするのはエネルギーが全体に分散している状態で、特定の部位にしか行き届いていなかったエネルギーが全体にまんべんなく広がることで、有機的に“つながり”が得られる。
この“つながり”が大事になってくる。
ふかめると、つなげる
集中は深める行為。ぼーっとするのはリンクさせる行為。
ある程度深めることも大切ではあるものの、現代人は何もしていなくても深める傾向にある。
よって、むしろぼーっとする時間を意図的に作ることが必要。
脳内に広がった点と点がつながる瞬間を想像してみてほしい。
あれとこれとがリンクした時、人生は面白くなる。
ふかめてつなげて、面白い人生を生きていきたい。
「考えすぎない」人の考え方
著者:堀田秀吾
定価:¥1,650
発売:2020.08/17
→2021.03/09第5刷 (累計2万9千部)
発行所:サンクチュアリ出版